転職活動をするからには年収を大きく上げたいですよね。
そこで転職サイトを見れば華やかな数字が躍っているわけですが、
いざ企業と直接年収交渉をすると、現実的な数字が提示された…。
こんな経験をされた方も多いのではないでしょうか?
引く手があまたなら理想だけれど…
今回は転職で年収を2倍近くまで引き上げることができた経験をもとに、転職攻略法を書いていきたいと思います。
私の経歴
学歴について
学歴は地方の理系大学工学部卒です。
国公立ではありますが学歴がプラスになることがないレベルです。
職歴について
自動車関係の設計者(22歳、新卒)
⇒無職(25歳)
⇒Webデザイナー(26歳、中途採用)
⇒DXエンジニア(29歳、中途採用)
地域について
北陸地方のちいさな街
ワンルーム平均家賃は2.3万円(東京都千代田区は10.4万円)
物価の安いド田舎に住んでいます。
年収について
前職の年収は下記記事を参考にしていただければ幸いです。
ここから約2倍なので、ハイクラス転職の方には物足りないかもしれませんが、地方なら多くの方にとって満足のいく額なのではないでしょうか。
福利厚生について
年間休日:124日⇒125日
家賃補助:なし⇒全額補助
残業:なし⇒月10時間ほど
退職金:なし⇒年収3年分ほど
1.企業研究は1年以上前から
まずは企業研究です。
これが一番時間がかかりました。
私は最終的にDXエンジニアかインフラエンジニアとして転職活動をすることに決めました。
DXエンジニア:紙⇒データ等、DX化を進めるエンジニア
インフラエンジニア:サーバー等の基礎となるシステムを組むエンジニア
どの業界の年収が高いのか?
年収は業界によって決まります。
能力や人柄、実績よりも、どの業界に属するかが一番。
この業界に関しては儲かる業務内容を詳しく調べることが大事です。
例えばIT業界は儲かるといわれていますが、儲かっているのはITコンサルやPM、セールスエンジニア、あとは一流のSIerやPGだけです。
多くの人が一流のエンジニアにはなれずにIT土方になっていますし、私の前職のWebデザイナーでも年収は低かったです。
難易度が高い仕事はできないから
働いた時間の多さで勝負することになるIT土方
つまり、『IT業界は儲かるらしいからIT業界で探そう』ではなく
『IT業界のITコンサルは儲かるらしいから、ITコンサルで探そう、なんならコンサル業は儲かるらしいから、他業界のコンサルも見てみよう、なるほどコンサルはメンタルが死ぬのか、じゃあコンサルの穴場ってあるのかな、ん?コーチングってのもあるのか』ぐらいの解像度が必要になってくるわけです。
どんな仕事が自分に合っているのか?
併せて、自分に合った仕事を探すことも必要ですよね。
ここで多くの方が『〇〇が好きだから〇〇を仕事にしよう』と考えがちです。
しかし考えてもみてください。
ステーキが好きだからといって酪農家になるでしょうか?
大事なことは、何をすることが好きで、同じ行動が仕事でも再現されるかということなんです。
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
2.実績作りに1年以上
目指すべき目標ができれば、次は実績作りです。
私はここに1年以上かかりました。
年収を上げるための転職となると、他業界転職が主になってくるかと思います。そうすると、必然的に実績はゼロなんですよね。
未経験業界に行くときは、だれしも実績がゼロ
ここから伸ばすか、あるいは将来伸びる根拠を見せる必要がある
ここから現職をこなしつつ、次の業界でも生かせそうな実績を作り上げなければならず、時間はかなりかかるでしょう。
私は次の仕事をDXエンジニア、インフラエンジニアと決めていたので、『職場の紙ベースのものをデータ化した』という実績のために、サーバーを構築したり、システムを組んだり、マニュアルを制作したりしました。これだけで1年半ぐらいかかりました。
3.勝つ見込みがある人にだけエージェントは注力する
さてここまで前準備ができれば、いよいよ転職サイトを使っていきましょう。私が使用したのはリクルートエージェントでした。
実はこのエージェントを使用するのは2回目で、1回目はかなり蔑ろにされた記憶があります。こちらから連絡しても、エージェントからはぜんぜん連絡が返ってこなかったんですよね。
転職が手間取りそうな人は蔑ろにされる
すぐ転職できそうな人は厚遇される
それが今回はエージェントがしつこいぐらいに連絡してくる。この企業はどうですか?面談のお時間いただけませんか?ハシモトさんのご希望をおしえてください!毎日電話電話電話です。
違いは登録時の情報のみ。実績があり勝つ見込みのある人には、エージェントは全力で注力してくれるのです。
4.とにかく応募で面接まで行く
つぎに大事なことは、応募要件だけで判断しないことです。
つまり、とにかく応募して、実際の面接を受けてから判断するということです。
面接官は会社の鏡であることが多いです。
応募要件だけみると良いなと思っても、面接で会社の雰囲気の悪さを察することも多々あります。
逆に、応募要件はイマイチでも、面接で会社の雰囲気の良さを知ることもあります。会社見学などさせてくれるところもあります。
面接はあなたが試される場であり
あなたが企業を試す場でもある
やはり自分の足で情報を取りに行くことは大切です。
とにかく応募、応募、応募。まずは面接で企業を判断するということを徹底していきましょう。
私は応募100件、一次面接20回、最終面接5回、内定5件でした。
5.年収交渉は実績ベースで未来を想像させる
面接では年収の交渉の場面があると思いますが
ここは実績ベースで強気に伝えることが大事です。
弱気に年収を伝えると、あとから年収を上げるのが難しくなります。
『こんだけの報酬を出せないなら御社では働かねーから』ぐらいの強気で!
実績ベースにおいては、数字を積極的に使っていきましょう。
使いやすいのは3倍の法則。
例えばあなたの仕事が会社に1800万円の利益をもたらすのなら、年収は600万円程度が妥当なのです。
お金を背景に人間関係を構築するのが就活
お金を生まない銘柄は誰も投資したいとは思わない
大事なことは、面接官にポジティブな未来を想像させること。
・この人を採用することで、会社に〇〇円の利益が見込める
・この人なら定年までしっかり問題なく働いてくれるだろう
・この人は指示待ちや手抜きをせず自責で動いてくれるだろう
面接官、つまり人事部は何を不安にしていて、何を期待しているのか。
その答えを強気で伝えることが、面接では最も大切です。
私はこれで提示年収から50万円引き上げました。
6.逆質問では『なぜ今もこの会社で働いているのか?』が効く
面接の最後に聞かれがちな逆質問。
『あなたから弊社に質問はありますか?』
私の場合は『面接官の方は御社にどのような魅力を感じていますか?』『どのような不満が今までありましたか?それは今も不満に思っていますか?』『なぜ今もこの会社で働いているのですか?』を聞きまわっていました。
そこから話を広げて、人事や役員の方の昔話や、仕事への考え方、率直な会社への意見を聞くことが多かったです。
相手を同い年の他人だと思うと良い
相手はあなたが極度に緊張するような相手ではない、スーツを着たただの人間だ
質問の内容はさておき、大切なことは『面接官も自分のことを語りたい』という心理だと思います。
面接官も気持ちよく話せてよい雰囲気になり、本気で入社後のことを考えていることもアピールできるこの質問は、私の十八番でした。
まとめ
この記事で伝えたいことは、事前準備の大切さです。
まずは情報を集めて『知る』ということ。
次に正しい方向に『対策する』ということ。
そして最後に強気で『伝える』ということ。
多くの方は伝えること、つまり面接対策ばかりをしがちです。
しかし、伝える内容が弱ければ、いくら伝え方を磨いたところで、それはハリボテです。
面接官は『嘘や誇張を言ってくる人』をたくさん見てきている
あなたの『本物の言葉』は確実に面接官に刺さる
大事なのは、内容。
人材市場を知り、狙い撃ちした実績を作る。
ここさえしっかりやっておけば、たとえ拙い伝え方でも、面接官は見抜いてくれます。
この機会に、薄っぺらい口だけの転職活動は、もうやめにしませんか?
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