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【夏の終わりの黄色】撮影時に意識していたことと現像について解説 | 富山県高岡市木津地区に咲く4万本のひまわり畑2024

高岡市

曇り空でも映える
明るい夏の黄色

50mm ISO200 1/1000s f3.2

『夏の終わりの黄色』
富山県高岡市木津地区
休耕田ひまわり畑

夏も終わりの8月下旬、初夏ほどの威勢の良さをなくして少ししなびたひまわりの様子は、どこかものさみしさを感じさせる。うっとおしいほどに降り注いだ日差しも、うんざりしていたムワっとした空気も、どこか懐かしさとともに良い思い出になってゆく。夏が終わる。同じ夏は、もう二度と来ない。

50mm ISO200 1/1000s f3.2

前ボケ+主題+後ボケで立体感
F3.2少し絞って解像感
現像後のために余白を残す

撮影時には主題を際立たせることを考えていました。そのために必要なのが立体感と解像感。立体感を出すには後ボケだけでなく、手前に前ボケを持ってくるのが定石。また解像感を出す時には絞りを開放から数段絞ると良いです。あとは現像時にトリミングをするため、余白を多めに取りながら三分割構図で撮っておきました。花のピントは雌蕊や雄蕊に合わせます。

トリミングで引き算の作品作り

不要なものを取り除きつつ
左右分割線で同じ比重に

トリミング時には不要なものを削っていく引き算の作品づくりを意識しました。またピントが合っている箇所を3分割の交点に置き、各交点を結んだ分割線を利用して、両方の比重が同じになるように位置を決めていきます。本当は主題を大きくドカンと持っていきたいところですが、今回は立体感を出すために、後ボケである余白をふんだんに入れています。

全体赤かぶりでどこか懐かしい色味に

花びら基準で色を決める
雌蕊雄蕊は解像感パキパキに
余白はもの悲しい緑色

今回の色味や明るさの調整では、マスクを使用せず、全体を一気に編集して仕上げています。最初に花びらの黄色を基準に彩度を決めて、そこから雌蕊雄蕊を基準にコントラストを調整。白や黒の明るさは余白の緑色が物悲しく写るように決めていきました。

標準から中望遠の寄れるレンズで

使用機材
Nikon D3s
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G

今回使用のAF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gは、程よい焦点距離と高い描画性能、F1.8のボケ感とひまわりと相性が良かったです。ただ、もう一歩寄れたらなという場面は何度かあり、レンズを選ぶなら標準から中望遠の単焦点が良いと思います。広角も良いが、撮ろうとするとひまわり同士の距離が目立ち、スカスカな印象となります。撮るなら主役一本で背景を圧縮効果でギュっと詰めたいところですね。

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